「生理が近づくと必ず、あの激しい頭痛がやってくる」
「痛み止めを飲んでも効かず、寝込んでしまう」
「仕事や家事にも支障が出て、月に何日も台無しになってしまう」
こうした月経(生理)に関連した片頭痛で悩んでおられる女性は、決して少なくありません。実際に、北川カイロプラクティックにも「生理の時だけ頭痛がひどい」「毎月この時期が憂鬱」といったご相談を多くいただきます。
月経時の片頭痛は、通常の片頭痛よりも痛みが強く、持続時間も長い傾向にあると言われています。さらに、吐き気や光・音への過敏さなど、日常生活に大きな支障をきたす症状を伴うことも多く、月に数日間、まともな生活ができなくなってしまう方も少なくありません。
一般的には鎮痛剤やトリプタン系薬剤、ホルモン療法などが行われていますが、「薬を飲み続けることへの不安」や「それでも改善しない」といった悩みを抱える方もおられるのではないでしょうか。
この記事では、そうした月経時の片頭痛に悩む女性に向けて、私が専門とする「アトラス・オーソゴナル・カイロプラクティック」が、どのような可能性を秘めているのか、海外の研究や医学的な視点も交えながら、詳しく解説していきます。
目次
◆ 月経時の片頭痛とは?~症状とメカニズム~
月経関連片頭痛の定義
国際頭痛分類によると、月経時の片頭痛は大きく2つに分けられます。
純粋月経時片頭痛(Pure Menstrual Migraine) 月経開始の前後2日間(月経の1日目±2日)のみに発作が起こり、月経周期の他の時期には全く頭痛が起こらないタイプです。
月経関連片頭痛(Menstrually-Related Migraine) 月経の前後に頭痛が起こるだけでなく、月経周期の他の時期にも片頭痛発作が起こるタイプです。実際には、こちらのタイプの方が多いと言われています。
月経に関連した片頭痛は、片頭痛を持つ女性の20~25%に見られ、専門的な頭痛センターを受診する患者さんの22~70%を占めるとも報告されています。
特徴的な症状
月経時の片頭痛には、以下のような特徴があります。
- 痛みの強さ: 通常の片頭痛よりも激しい痛みを伴うことが多い
- 持続時間: 4時間から72時間と長時間続く傾向がある
- 随伴症状: 吐き気、嘔吐、光過敏、音過敏などを伴いやすい
- 前兆: 月経関連片頭痛は通常、前兆のないタイプが多い
- 薬剤抵抗性: 通常の頭痛薬が効きにくい傾向にある
エストロゲン離脱仮説
月経時の片頭痛のメカニズムとして、最も広く受け入れられているのが「エストロゲン離脱仮説」です。これは1970年代に最初に提唱された理論で、月経前のエストロゲン(女性ホルモン)の急激な低下が片頭痛の引き金になるというものです。
研究によると、エストロゲンレベルが高い状態が続いた後、血中エストラジオール濃度が45~50 pg/mL以下に低下すると、片頭痛が引き起こされやすくなることが示されています。エストロゲンは三叉神経血管系(片頭痛の発生に関与する神経系)において痛みを調整する役割を持っており、その急激な変動が片頭痛の発作を誘発すると考えられています。
ただし、この仮説については現在も研究が続けられており、エストロゲンの変動が片頭痛に関与していることは明らかですが、正確なメカニズムについてはまだ議論が続いています。
◆ なぜ「首」が月経時の片頭痛と関係するのか?
ここで多くの方が疑問に思われるでしょう。「ホルモンの問題なのに、なぜ首なの?」と。
実は、月経時の片頭痛においても、首、特に上部頚椎(首の一番上の部分)の状態が大きく関わっている可能性があります。
三叉神経血管系と脳幹の関係
片頭痛の発生には「三叉神経血管系」という仕組みが深く関与しています。三叉神経は顔面の感覚を司る神経で、この神経が過度に興奮することで片頭痛が引き起こされると考えられています。
そして、この三叉神経の中枢は「脳幹」と呼ばれる脳の最も重要な部分に存在します。脳幹は生命維持に不可欠な機能を担うとともに、12対ある脳神経の多くがここから出入りする極めて重要な部位です。
最新の脳画像研究では、片頭痛患者の脳幹内にある三叉神経根部に構造的な変化が見られ、これが脳幹の活動低下と関連していることが報告されています。つまり、脳幹の環境が三叉神経の興奮性に影響を与え、片頭痛の発生に関与している可能性があるのです。
アトラス(第1頚椎)と脳幹の位置関係
そして、この脳幹のすぐ近くに位置するのが、首の一番上の骨である「アトラス(第1頚椎)」です。アトラスは頭蓋骨の真下で脳幹を取り囲むような位置にあります。
もし、このアトラスがわずかにズレたり歪んだりしていると、その周囲の環境に悪影響を及ぼし、間接的に脳幹の機能や、そこから出る三叉神経の働きに影響を与える可能性があります。
椎骨動脈と脳への血流
さらに重要なのが、アトラス周辺を通る「椎骨動脈」の存在です。椎骨動脈は脳幹・小脳への血液供給の90~95%以上を担っている非常に重要な血管です。
アトラスのズレや歪みによって椎骨動脈が圧迫されたり、その周囲の環境が悪化すると、脳幹への血流が低下する可能性があります。脳幹への血流が不足すれば、そこから出る三叉神経の機能にも影響が出やすくなります。

「神経局在診断」より
エストロゲン変動と上部頚椎の関連
月経時にはエストロゲンの急激な低下が起こりますが、この変化自体が片頭痛の「引き金」になると考えられています。しかし、なぜ同じようにエストロゲンが低下しても、片頭痛が起こる人と起こらない人がいるのでしょうか。
ここで重要になるのが、脳幹と三叉神経系の「感受性」です。上部頚椎の問題によって脳幹周辺の環境が慢性的に悪化していると、脳幹や三叉神経系が過敏な状態になり、エストロゲンの低下という引き金に対して、より強く反応してしまう可能性が考えられます。
つまり、エストロゲンの変動という「引き金」と、上部頚椎の問題による「過敏な脳幹環境」が組み合わさることで、月経時の激しい片頭痛が引き起こされるのではないかという考え方です。
◆ アトラス・オーソゴナル・カイロプラクティックとは?
北川カイロプラクティックが提供するアトラス・オーソゴナル・カイロプラクティック(Atlas Orthogonal Chiropractic: AO)は、首の骨、特に頭を支える一番上の骨であるアトラス(第1頚椎)の調整に特化した、非常に繊細で精密なカイロプラクティックのアプローチ法です。
この施術法は、アトラス(第1頚椎)のわずかなズレを特殊な器具と技術で調整することで、体全体のバランスを整え、脳と身体をつなぐ神経の通り道の環境を最適化します。施術は痛みなどもなく、とてもやさしい力で行われます。
アトラス・オーソゴナル・カイロプラクティックを行なうためには、正確なアトラスの位置を細かく把握し、その人に固有のズレを特定するために、専用に撮影されたレントゲン(CT)写真が必要になります。ここ日本では、医師しか撮影することのできないレントゲン(CT)写真ですが、当オフィスでは、同じ愛知県一宮市にある提携医療機関にて協力をいただき、初回の施術前に必ず撮影をさせていただいております。これにより、安全かつ最大限の効果を発揮する施術計画を立てることが可能になります。
詳しくは当HPのカイロプラクティックのページをご覧ください。
◆ 【最重要】レントゲンによる画像の確認が必要な理由
アトラス・オーソゴナル・カイロプラクティックでは、安全かつ効果的な施術を行うために、レントゲン(CT)撮影が必要となります。
- 正確な骨の位置把握: アトラスの微細なズレは、肉眼や触診だけでは正確に判別することができません。人それぞれ異なるアトラスのズレを細かく把握するには、精密な画像情報が不可欠となります。
- オーダーメイドの施術計画: レントゲン分析によって、患者様個々の状態に合わせた、最適な調整の方向や角度を導き出します。これにより、的確なアプローチが可能となり、身体への負担を最小限に抑えながら最大の効果を目指します。
- 安全性の確保: レントゲン写真を事前に確認することは、正確な調整の方向や角度を導き出すだけでなく、奇形などの確認なども含めて、施術の安全性を高める上で極めて重要な要素となります。

当オフィスで依頼しているCT画像の一例
◆ 海外の研究から見るAOの片頭痛改善効果
AOによる片頭痛改善の効果は、海外の科学的研究でも報告されています。
片頭痛患者への臨床研究
2015年に発表されたパイロット研究では、神経内科医によって片頭痛と診断された11名の患者にAO施術を8週間行った結果、頭痛の日数が平均で月14.5日から8.7日へと大幅に減少しました。さらに、生活の質(QOL)も大きく改善したことが確認されています。
別のケーススタディでは、12年間にわたり慢性的な片頭痛に苦しんでいた53歳の女性が、レントゲン分析に基づいたAOの精密な調整を受けたところ、施術直後から頭痛や吐き気、視覚症状が改善し、約3ヶ月でほぼ頭痛が消失したという症例が報告されています。この女性は12年間で12人もの医療提供者を訪れても改善しなかった症状が、AOによって劇的に改善したのです。
椎骨動脈血流の改善
さらに重要なのが、AOの調整後に椎骨動脈の血流量が約20%改善したという臨床報告です。これは、脳幹の神経伝達や治癒力に有益であると考えられています。
椎骨動脈が脳幹・小脳への血液供給の90~95%以上を担っていることは、最新のCTやMRIでも示されています。アトラスが適切に調整されることで椎骨動脈が解放され、脳幹周辺の血流が改善することは、三叉神経系の過敏性を改善し、片頭痛の発生を抑える上で極めて重要だと考えられます。
◆ 月経時の片頭痛に対するAOの可能性
月経時の片頭痛に特化したAOの研究は限られていますが、上記のメカニズムから考えると、AOは月経時の片頭痛に対しても有効である可能性が十分に考えられます。
脳幹環境の最適化
AOによってアトラスのズレが調整されることで、脳幹周辺の環境が最適化されます。これにより、三叉神経系の過敏性が改善され、エストロゲンの変動という「引き金」に対する反応が穏やかになる可能性があります。
つまり、エストロゲンの低下という避けられない生理的変化があったとしても、脳幹と三叉神経系の環境が整っていれば、激しい片頭痛発作に至らない、あるいは症状が軽減される可能性が考えられるのです。
血流改善による神経機能の正常化
椎骨動脈の血流が改善されることで、脳幹への酸素や栄養の供給が増加します。これにより、脳幹の機能が正常化し、三叉神経血管系のバランスが整えられる可能性があります。
総合的な自己回復力の向上
AOは単に症状を抑えるのではなく、体全体のバランスを整え、神経伝達の環境を最適化することで、身体が本来持っている自己回復能力を最大限に引き出すことを目指します。
月経時の片頭痛という複雑な症状に対しても、根本的な環境改善によって、身体が自ら健康を取り戻すためのサポートとなる可能性があります。
◆ 実際の症例
当オフィスでは、月経時の片頭痛で悩まれている多くの女性の方々に施術を行っております。ここでは、その中から3つの症例をご紹介します。
症例1(30代女性・会社員)
主訴: 月経開始2日前から月経3日目まで続く激しい片頭痛。痛みで仕事を休むことも月に2~3日ある。
経過: 初回来院時の問診にて、月経時の頭痛は10段階中9の痛みで、吐き気と光過敏を伴うとのことでした。
初回施術後は、頭と首肩周辺がスッキリしたとのことでした。初回調整から3週間後(5回目の施術後)の月経時の頭痛は10段階中6まで軽減。「痛みは出ているけど、仕事は休まずに済んだ」とのこと。
2か月目(9回目の施術後)の月経時には、頭痛の強さは10段階中3~4程度に。「鎮痛剤1錠で何とかなるレベルになった」と喜んでいただけました。
3か月後には、月経時でも軽い頭重感程度で、鎮痛剤なしでも日常生活に支障がない状態まで改善。
現在も月に1回のメンテナンスで、良好な状態を維持されています。
症例2(40代女性・主婦)
主訴: 20代から月経時の片頭痛があり、年々悪化。月経前後の5日間ほど、激しい頭痛と吐き気で家事もできない状態。
経過: 初回来院時、「毎月この時期が地獄。子どもの世話もできなくて申し訳ない」と涙ながらに訴えられていたのが印象的でした。
初回施術後、「首の周りが楽になった気がする」とのこと。次の月経時の報告では、「いつもより痛みがマシだった。吐き気も軽かった」との変化を実感。
施術開始から3か月後(計11回の施術)、月経時の頭痛は以前の半分以下の強さに軽減。「家事ができるようになった。子どもにも笑顔で接せられる」と喜びの声をいただきました。
6か月後には、月経時でも軽い頭痛程度で、「普通に生活できるのが奇跡のよう」とおっしゃっていました。現在も定期的なチェックを継続中です。
症例3(20代女性・大学院生)
主訴: 初潮の頃から月経時の片頭痛があり、月経の1週間前から頭痛が始まる。研究活動に支障が出ており、進路にも不安を感じている。
経過: 初回来院時、頭痛以外にも首こり、肩こり、めまいなども訴えられていました。
初回施術後、「首と肩が軽くなった、視界がクリアになった」との感想。2回目の施術後に迎えた月経時、「いつもより頭痛の始まりが遅く、強さも軽かった」との報告をいただきました。
2か月間(計7回の施術)で、月経1週間前から始まっていた頭痛が、月経2~3日前からの開始に変化。痛みの強さも明らかに軽減しました。
4か月後には、月経時でもあまり気にならないレベルの頭痛で済むようになり、「研究に集中できるようになった。将来への不安も減った」と前向きな変化を実感されています。現在も月1回ほどのメンテナンスで通院を継続されています。
これらの症例は、個人の経過であり、すべての方に同じ結果をお約束するものではありません。しかし、月経時の片頭痛で長年悩んでいた方々が、AOによって生活の質を取り戻されているのは事実です。
◆ よくあるご質問 Q&A
Q1: 月経時の片頭痛に本当に効果がありますか?
月経時の片頭痛に特化した研究は限られていますが、AOによる片頭痛の改善効果は多くの研究で報告されています。また、当オフィスでも月経時に頭痛が悪化するという患者様が、定期的なAO施術によって症状が軽減したという経験を多くいただいております。まずはご相談ください。
Q2: 施術は痛いですか?
当オフィスでの施術の際に痛みを感じることはほとんどなく、小さなお子様やご高齢の方も安心して受けていただいております。専用器具を使い、非常に優しい力で調整を行います。
Q3: 薬やホルモン療法と並行して行っても大丈夫ですか?
はい、大丈夫です。AOは、片頭痛の根本的な回復環境を整えることを目的としており、従来の治療法と組み合わせて行うことで、相乗効果が期待できると考えられます。
Q4: どのくらいの期間で効果が出ますか?
個人差がありますが、数回の施術で変化を感じる方もいれば、数か月かけて徐々に改善していく方もいます。月経周期と頭痛の関連を見ながら、じっくりと取り組んでいくことが大切です。
Q5: レントゲンの被ばくは心配ないですか?
当オフィスで撮影するCTの被ばく量は、通常の胸部レントゲン撮影程度と非常に少量です。また、妊娠中や妊娠の可能性がある方には撮影をお控えいただいております。レントゲンの安全性や必要性についてもしっかりと説明させていただきますので、ご安心ください。
Q6: 保険は使えますか?
現在、日本ではカイロプラクティックに対して保険は適用されませんので、すべて実費治療となります。
◆ あきらめないでください
「毎月来るあの激しい頭痛」
「生理のたびに寝込んでしまう日々」
「痛み止めに頼り続ける不安」
こうした月経時の片頭痛の悩みは、決してあなただけのものではありません。そして、今まで改善しなかったからといって、あきらめる必要もありません。
アトラス・オーソゴナル・カイロプラクティックは、上部頚椎の環境を整えることで、脳幹と三叉神経系の機能を最適化し、身体が本来持っている自己回復能力を最大限に引き出すアプローチです。
月経時の片頭痛という複雑な症状に対しても、根本的な環境改善という新しい視点から、あなたの悩みに寄り添い、健康的な生活を取り戻すお手伝いができるかもしれません。
北川カイロプラクティックでは、精密なレントゲン分析に基づき、あなたの自己回復能力を最大限に引き出すお手伝いをしたいと考えています。
お悩みの方はぜひ一度、ご相談ください。
【引用・参考資料など】
- Woodfield HC et al. Effect of Atlas Vertebrae Realignment in Subjects with Migraine: An Observational Pilot Study. Biomed Res Int. 2015.
- Sweat MH, Nemzou E. Resolution of Chronic Migraines Following Atlas Orthogonal Chiropractic Care: A Case Study & Selective Review of the Literature. Journal of Upper Cervical Chiropractic Research. 2020.
- Mungoven TJ et al. Alterations in brain structure associated with trigeminal nerve anatomy. Brain Imaging Behav. 2022.
- https://link.springer.com/article/10.1186/s10194-023-01664-4
- https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC10512516/
- https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC7948327/
- https://www.migrainedisorders.org/clinical-recommendations-for-managing-menstrual-migraine/
- https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC9025552/
- https://www.e-hpr.org/journal/view.php?doi=10.62087/hpr.2024.0003
- https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC10296927/
- https://publishing.emanresearch.org/CurrentIssuePDF/EmanPublisher_5_5540biosensors-319795.pdf
- https://atlasorthogonality.com/wp-content/uploads/2021/11/Bow-Hunters-Syndrome-following-AO-care…_.pdf
- https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/30846915/
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