「布団に入っても眠れない」
「やっと眠れたと思ったらすぐ目が覚めてしまう」
「朝起きても疲れが全然取れていない」——。
そんな毎日を送っていませんか?
昨日の中日新聞に気になる記事がありました。

中日新聞2026年5月27日(水)より
厚生労働省は26日、医療機関が掲げることができる診療科名に「睡眠障害」を加えると発表した。単独の表示ではなく、小児科など別の診療科と組み合わせた表示が可能になる。医療法施行令を改正し、6月1日に施行する。診療科名の見直しは2008年以来、18年ぶり。
厚労省によると、悩みを抱える人がより適切な医療機関を選択できることや、早期の治療につながることが期待される。睡眠障害は不眠症や睡眠時無呼吸症候群などがあり、睡眠不足が続くと高血圧、心疾患の発症リスクが高まるとされる。08年の改正では、主な診療科に体の部位や疾患名などを組み合わせて表記できるようになった。
睡眠障害は、単なる「寝不足」で片付けられてしまうことも多いのですが、不眠症・過眠症・睡眠時無呼吸症候群・むずむず脚症候群など、さまざまな病態を含む、立派な健康問題です。
日本睡眠学会のデータによると、日本人の5人に1人が睡眠に関する問題を抱えているとされています。また、OECD(経済協力開発機構)加盟国の平均睡眠時間が8時間28分であるのに対し、日本人の平均は7時間22分と、加盟国中で最も短いことが指摘されています。
こうした社会的背景を受け、厚生労働省は2026年6月1日から医療機関が標榜(掲示・広告)できる診療科名に「睡眠障害」を新たに加える方針を決めました。「睡眠障害内科」「睡眠障害精神科」といった形での標榜が可能になる見込みです。それだけ、日本社会において睡眠の問題は深刻であり、社会全体として取り組む課題として認識されてきたということでしょう。
しかし、「薬を飲んでいるけれど、根本的には変わらない」「副作用が気になって長く飲み続けるのが不安」という方も多いかと思います。
この記事では、そうした方々へ向けて、私が専門とする「アトラス・オーソゴナル・カイロプラクティック」が睡眠障害に対してどのような可能性を持っているのか、脳幹・自律神経の観点から、また海外の研究なども交えながら解説していきます。
目次
◆ 睡眠障害とは?〜種類と主な症状〜
睡眠障害とは、睡眠に関わるさまざまな問題の総称です。代表的なものとして、以下があります。
- 不眠症:なかなか眠れない(入眠困難)、夜中に何度も目が覚める(中途覚醒)、朝早く目が覚めてしまう(早朝覚醒)など
- 過眠症(日中の過度な眠気):十分に眠ったはずなのに、日中に強い眠気が続く状態
- 睡眠時無呼吸症候群:睡眠中に呼吸が止まることで、睡眠の質が著しく低下する
- むずむず脚症候群(レストレスレッグス症候群):脚に不快な感覚が生じ、じっとしていられずに睡眠が妨げられる
- 概日リズム睡眠・覚醒障害:体内時計の乱れによって、適切な時間帯に眠れない

こうした症状が慢性化すると、日中のパフォーマンスや集中力の低下、気分の落ち込み、免疫機能の低下、さらには心疾患や糖尿病などのリスク増加にもつながることが知られています。
「眠れない」というのは、身体が発しているサインかもしれません。
◆ アトラス・オーソゴナル・カイロプラクティックとは?
北川カイロプラクティックが提供するアトラス・オーソゴナル・カイロプラクティック(Atlas Orthogonal Chiropractic: AO)は、首の骨、特に頭を支える一番上の骨であるアトラス(第1頚椎)の調整に特化した、非常に繊細で精密なカイロプラクティックのアプローチ法です。
この施術法は、アトラス(第1頚椎)のわずかなズレを特殊な器具と技術で調整することで、体全体のバランスを整え、脳と身体をつなぐ神経の通り道の環境を最適化します。施術は痛みなどもなく、とてもやさしい力で行われます。

アトラス・オーソゴナル・カイロプラクティックを行なうためには、正確なアトラスの位置を細かく把握し、その人に固有のズレを特定するために、専用に撮影されたレントゲン(CT)写真が必要になります。ここ日本では、医師しか撮影することのできないレントゲン(CT)写真ですが、当オフィスでは、同じ愛知県一宮市にある提携医療機関にて協力をいただき、初回の施術前に必ず撮影をさせていただいております。これにより、安全かつ最大限の効果を発揮する施術計画を立てることが可能になります。
詳しくは当HPのカイロプラクティックのページをご覧ください。
◆ 睡眠障害と「首の一番上(アトラス)」の密接な関係
1. 睡眠をコントロールする「脳幹」とアトラスの位置関係
睡眠・覚醒のリズムや自律神経のバランスを調整する中枢として最も重要な部位の一つが、脳幹(のうかん)です。脳幹は、生命維持に欠かせない呼吸・心拍数・体温調節などを担うほか、睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌調整にも関与するとされています。
そして、この脳幹は頭蓋骨のすぐ下——つまり首の一番上の骨であるアトラス(第1頚椎)のすぐ近くに位置しています。
もし、このアトラスがバランスを崩していると、その周囲の環境に悪影響を及ぼし、脳幹の機能や、そこから出る神経の働きに間接的な影響を与える可能性があります。
2. 自律神経の乱れと睡眠の深い関係
睡眠には自律神経のバランスが不可欠です。良質な睡眠を得るためには、就寝前から副交感神経(「休息・回復モード」を司る神経)が優位になる必要があります。ところが、アトラスがバランスを崩した状態が続くと、脳幹への機械的な刺激によって交感神経(「戦闘・緊張モード」を司る神経)が過剰に活性化しやすくなるとされています。
この状態では、寝床に就いても身体が「緊張モード」のまま解けず、なかなか眠れない、眠っても浅い——という悪循環が生まれます。
上部頚椎の問題が自律神経の交感神経優位状態を引き起こし、心拍変動(HRV)の低下をもたらすことを示す研究も報告されています。HRVは私も大学卒業時の卒業論文作成の際に使用したこともありますが、自律神経バランスの指標であり、これが低い状態は睡眠障害とも強く関連することが知られています。(1)
3. 椎骨動脈と脳幹への血流
アトラス(第1頚椎)の周囲には、脳に血液を送る椎骨動脈(ついこつどうみゃく)が通っています。この椎骨動脈は、脳幹・小脳への血液供給の大部分を担っています。

「神経局在診断」より
アトラスが歪んだ状態が続くと、この椎骨動脈が圧迫・緊張し、脳幹への血流が滞ることで、睡眠中枢を含む神経機能に悪影響が及ぶ可能性があります。
アトラス・オーソゴナル・カイロプラクティックの調整後に椎骨動脈の血流量が改善されたという臨床報告もあり、脳幹の神経機能や自律神経の調整能力が向上し、結果として睡眠の質が改善する可能性があると考えられています。(2,3)
◆ 海外の論文・研究から見る可能性
残念ながら、日本においてアトラス・オーソゴナル・カイロプラクティックと睡眠障害に直接焦点を当てた論文を見つけることは現時点では難しいのですが、海外では上部頚椎カイロプラクティックと睡眠・自律神経機能に関する複数の症例報告や研究が報告されています。
1. 睡眠障害・多様な神経症状の改善例(Elster, 2004)
17歳時に棒高跳びの際に頭から落下した23歳男性が、急速交代型双極性障害(ラピッドサイクラー)、睡眠障害、てんかん発作、片頭痛などを発症。多くの医師に診てもらったが改善しなかった。上部頚椎の調整を開始したところ、7ヶ月以内にすべての症状が消失したという報告。著者らは「頭頚部外傷と上部頚椎のサブラクセーション(ズレ)が睡眠障害をはじめとする神経症状の一因となりうる」と結論づけています。(4)
2. 慢性疲労症候群患者の睡眠スコアが大幅改善(Woodfield et al., 2012)
慢性疲労症候群(CFS)と診断された19名を対象に、NUCCAと呼ばれる上部頚椎カイロプラクティック(アトラスの調整が中心)を6ヶ月間にわたって行った観察研究。ピッツバーグ睡眠質問票(PSQI)のスコアが施術前の12.1から6.1へと著しく改善。生活の質(SF-36)も全体的に向上し、最初の施術後から改善が始まったと報告されています。(5)
3. 頚椎手技療法が睡眠に与える効果のスコーピングレビュー(Kim et al., 2025)
韓国・嘉誠漢方病院らの研究チームが2025年に発表した文献レビュー(Life誌掲載)。6つのデータベースから1,220件の研究を精査し、最終的に552名が参加した10件のランダム化比較試験(RCT)を分析。そのうち7件(70%)が睡眠の質の有意な改善を報告。特に「睡眠深度」や「睡眠効率」の改善が顕著でした。頚椎への手技療法は、自律神経(ANS)の調整や神経内分泌経路(視床下部-下垂体-副腎系)を介して睡眠の質を改善する可能性があり、セロトニン(睡眠導入に関与する神経伝達物質)レベルの上昇が示唆されるとしています。(6)
4. 上部頚椎調整と自律神経バランス
脊柱への手技療法が自律神経に及ぼす影響についてのシステマティックレビューも複数存在しており、脊柱への調整が交感神経・副交感神経のバランスを整える可能性が報告されています。特に上部頚椎は脳幹に隣接するという解剖学的特性から、自律神経への影響がより直接的である可能性が指摘されています。(7)
◆ 【最重要】レントゲンによる画像確認が必要な理由
アトラス・オーソゴナル・カイロプラクティックでは、安全かつ効果的な施術を行うために、レントゲン撮影が必ず必要となります。
- 正確な骨の位置把握:アトラスの微細なズレは、触診や問診だけでは正確に判断できません。患者さんそれぞれに異なる、固有のズレの方向・角度・量を把握するためには、精密な画像情報が不可欠です。
- オーダーメイドの施術計画:レントゲン分析によって、その方だけに最適な調整の方向や角度を導き出します。これにより、身体への負担を最小限に抑えながら最大の効果を目指すことが可能です。
- 安全性の確保:事前にレントゲン写真で骨の形状や奇形の有無を確認することは、施術の安全性を高める上でも極めて重要です。

当オフィスで依頼しているCT画像の一例
当オフィスでは、提携医療機関にてアトラス・オーソゴナル・カイロプラクティック専用のレントゲン撮影を行い、その画像を専門的な分析法で詳細に分析した上で施術を行っております。
◆ よくあるご質問 Q&A
Q1: 睡眠薬を飲んでいますが、並行して受けられますか?
はい、可能です。アトラス・オーソゴナル・カイロプラクティックは、睡眠障害の根本的な神経・血流環境を整えることを目的としており、医療機関での治療と並行して行うことで相乗効果も期待されます。薬の変更・中止はかかりつけの医師にご相談ください。
Q2: 施術は痛いですか?
ほとんど痛みを感じることはありません。小さなお子様やご高齢の方も安心して受けていただいております。施術は、特殊な器具を使ってごくわずかな力で行うもので、ボキボキと鳴らすような操作は一切しません。
Q3: 何回くらい通えばいいですか?
お体の状態によって個人差がありますが、多くの方は数回の施術から変化を感じ始めます。睡眠の問題は慢性化している場合が多く、継続的なチェックと調整が重要です。
Q4: 保険は使えますか?
現在、日本ではカイロプラクティックに保険は適用されず、すべて自費診療となります。
Q5: 睡眠薬を飲んでも効かないのですが、何か原因はありますか?
薬が効きにくい睡眠障害の中には、上部頚椎の問題による自律神経の乱れが根底にあるケースも考えられます。一度、アトラス(第1頚椎)の状態を確認することで、見えていなかった原因が明らかになることがあります。まずはご相談ください。
◆ あきらめないでください
「眠れない」という苦しみは、日々の生活の質を大きく損なうものです。薬や一般的な治療でなかなか改善しないとお感じの方の中には、アトラス(第1頚椎)のズレが脳幹や自律神経の働きに影響を及ぼし、それが睡眠障害の一因になっているケースがあるかもしれません。
アトラス・オーソゴナル・カイロプラクティックは、その根本となる神経・血流環境を整えることで、あなたの身体が本来持っている自己回復能力を最大限に引き出すお手伝いをします。
北川カイロプラクティックでは、精密なレントゲン分析に基づいた、あなた固有の状態に合わせた施術をご提供しています。
眠りの悩みで苦しんでいる方は、ぜひ一度ご相談ください。
【引用・参考資料など】
- 1. https://uppercervicalawareness.com/how-upper-cervical-chiropractic-helps-fight-insomnia/
- 2. https://publishing.emanresearch.org/CurrentIssuePDF/EmanPublisher_5_5540biosensors-319795.pdf
- 3. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/30846915/
- 4. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/15129207/
- 5. https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC3373462/
- 6. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC12565680/
- 7. https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0260642
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