「十分に寝ているのに、朝起きた瞬間から疲れている」
「少し動いただけで、何日も寝込んでしまう」
「周りからは『怠けている』と誤解される」などなど、、、
慢性疲労症候群(筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群:ME/CFS)でお悩みの方は、このような深刻な症状に日々苦しんでおられると思います。健康に生活していた人が、ある日突然、原因不明の激しい倦怠感に襲われ、以前のような生活が送れなくなる。この病気は、単なる「疲れ」ではなく、日常生活すら困難にしてしまう深刻な疾患です。
厚生労働省の調査によると、ME/CFS患者の約4分の1は寝たきりに近い状態で、日常生活に介護が必要なほど重症化するケースも少なくありません。病名から「ただ疲れているだけ」と周囲に誤解され、適切な理解や支援が得られないことも、患者さんにとって大きな苦痛となっています。
この記事では、そうした悩みを抱える方へ、私が専門とする「アトラス・オーソゴナル・カイロプラクティック」が慢性疲労症候群に対してどのような可能性を秘めているのか、海外の研究データも交えながら詳しく解説していきます。
目次
◆ 慢性疲労症候群(ME/CFS)とは?
慢性疲労症候群は、原因不明の強い疲労感が6か月以上続き、日常生活に著しい支障をきたす疾患です。2015年に米国医学研究所が発表した診断基準では、以下の3つの中核症状すべてに該当することが必要とされています。
主な症状
- 日常生活能力の著しい低下 発症前と比べて活動レベルが大幅に低下し、強い疲労感を伴う状態が6か月以上続く
- 労作後の極度の消耗(PEM: Post-Exertional Malaise) 軽い身体的・精神的活動の後に症状が悪化し、回復に数日から数週間かかる
- 睡眠障害または認知機能の低下
- 睡眠の質の低下、起床時の疲労感
- 記憶力、集中力、思考力の低下
その他の症状
- 微熱、頭痛、筋肉痛、関節痛
- 喉の痛み、リンパ節の腫れ
- 起立性調節障害(立ちくらみ、めまい)
- 光や音への過敏性
- 脳に霧がかかったような感覚(ブレインフォグ)
これらの症状は、風邪などの感染症の後に発症することが多く、ストレスや過労も発症のきっかけになると考えられています。
原因についての現在の理解
慢性疲労症候群の原因は完全には解明されていませんが、日本の研究では以下のメカニズムが示唆されています。
- 免疫系の異常: NK細胞活性の低下により、体内に潜伏していたヘルペスウイルスなどが再活性化
- 神経炎症: 脳の海馬、視床、扁桃体などでミクログリアの活性化を伴う神経炎症が確認されている
- 脳血流の低下: 特に脳幹部分での血流低下が報告されている
- 神経伝達物質の異常: 前帯状皮質や前頭皮質でのアセチルカルニチン取り込み低下
◆ アトラス・オーソゴナル・カイロプラクティックとは?
北川カイロプラクティックが提供するアトラス・オーソゴナル・カイロプラクティック(Atlas Orthogonal Chiropractic: AO)は、首の骨、特に頭を支える一番上の骨であるアトラス(第1頚椎)の調整に特化した、非常に繊細で精密なカイロプラクティックのアプローチ法です。
この施術法は、アトラス(第1頚椎)のわずかなズレを特殊な器具と技術で調整することで、体全体のバランスを整え、脳と身体をつなぐ神経の通り道の環境を最適化します。施術は痛みなどもなく、とてもやさしい力で行われます。
アトラス・オーソゴナル・カイロプラクティックを行なうためには、正確なアトラスの位置を細かく把握し、その人に固有のズレを特定するために、専用に撮影されたレントゲン(CT)写真が必要になります。ここ日本では、医師しか撮影することのできないレントゲン(CT)写真ですが、当オフィスでは、同じ愛知県一宮市にある提携医療機関にて協力をいただき、初回の施術前に必ず撮影をさせていただいております。これにより、安全かつ最大限の効果を発揮する施術計画を立てることが可能になります。
詳しくは当HPのカイロプラクティックのページをご覧ください。
◆ 慢性疲労症候群と「首の一番上(アトラス)」の密接な関係
1. 脳幹と第1頚椎(アトラス)の解剖学的関係
脳幹は、呼吸、心拍、血圧調節、睡眠・覚醒サイクル、自律神経系の調節など、生命維持に不可欠な機能をコントロールする極めて重要な部位です。そして、この脳幹は頭蓋骨の真下、つまり首の一番上にある第1頚椎(アトラス)のすぐ近くに位置しています。

「プロメテウス解剖学アトラス」より
もし、このアトラス(第1頚椎)がわずかにズレたり歪んだりしていると、その周囲の環境に悪影響を及ぼし、間接的に脳幹の機能に影響を与える可能性があります。慢性疲労症候群の主要な症状である極度の疲労感、認知機能の低下、睡眠障害、自律神経失調などは、すべて脳幹の機能と深く関連しています。
2. 椎骨動脈と脳幹への血流

「神経局在診断」より
アトラス・オーソゴナル・カイロプラクティックによってアトラスが的確に調整され、椎骨動脈が解放され、脳幹周辺の血流が改善することは、慢性疲労症候群の症状改善につながる重要な要素だと考えられます。
3. 頚椎の問題と慢性疲労症候群の関連性
近年、海外の医学研究において、慢性疲労症候群と頚椎の問題との関連性が注目されています。
スウェーデンのカロリンスカ研究所とブラゲークリニックが実施した研究では、ME/CFS患者229名を対象に調査を行ったところ、以下の驚くべき結果が得られました。
- 患者の50%に関節の過可動性(hypermobility)が認められた
- MRI検査により、80%に頚椎での閉塞が確認された
- 83%に頭蓋内圧上昇の徴候が認められた
これらの数値は、一般人口で予想される数値よりもはるかに高く、こうした異常が少なくとも一部のME/CFS症例において疾患の発症に重要な役割を果たしている可能性を示しています。
さらに、ジョンズ・ホプキンス大学の研究では、重症のME/CFS患者3名が頚椎狭窄の外科的治療を受けた結果、症状が劇的に改善したことが報告されています。手術後、めまいや血行動態の異常が解消し、活動レベルとME/CFS全体の症状が改善しました。この迅速な回復は、頚椎の問題がME/CFSの病態に寄与していた可能性を強く示唆しています。
4. 自律神経系への影響
日本で行われた1,226名のME/CFS入院患者を対象とした11年間の観察研究では、頚部筋への局所的な理学療法を毎日実施した結果、55.5%の患者がME/CFSから回復したことが報告されています。この研究では、瞳孔径の測定により自律神経系機能の関与も確認されました。
頚椎筋からの求心性神経は前庭神経核を経由し、動眼神経の起始部でもある脳幹に作用します。したがって、頚部への局所療法が前庭神経系を介して動眼神経機能を改善し、ME/CFS症状の改善につながった可能性が示唆されています。
◆ 海外の研究から見る上部頚椎と慢性疲労症候群の関連性
脳血流の改善に関する研究
1995年に発表された研究では、慢性疲労症候群患者における脳血流の評価が行われました。その結果、健常者と比較して、特に脳幹部分での脳血流が顕著に低下していることが明らかになりました。脳血流は、脳への酸素と栄養素の供給を評価する重要な指標です。
上部頚椎カイロプラクティックの専門家による長年の研究では、脳幹部分への圧迫を取り除くことで、慢性疲労に苦しむ患者を成功裏に支援できることが報告されています。
頚椎の調整と脳血流の関係
アトラス・オーソゴナル・カイロプラクティックの調整後に椎骨動脈の血流量が約20%改善したという臨床報告があり、脳幹の神経伝達や治癒力に有益だと考えられています。
さらに、頚椎カーブ(頚椎前弯)の改善後に、脳MRA(磁気共鳴血管造影)で脳動脈の面積とピクセル強度の増加により示される脳血流の増加が報告されています。首の骨の配列が適切に整うことで、脳への血流が改善されることが科学的に示されているのです。
頚椎狭窄の治療による症状改善
ジョンズ・ホプキンス大学医学部で発表された症例報告では、重症のME/CFSと起立性不耐症(起立性調節障害)の診断基準を満たす3名の患者が、頚椎狭窄の認識と外科的治療の後に症状が改善しました。
- 3名の患者の頚椎管の直径は6〜8.5mmの範囲でした
- 手術後、脊髄症状が著しく改善
- めまいや血行動態の機能不全が解消
- 活動レベルの向上
- ME/CFS全体の症状が改善
この迅速な術後機能回復は、頚椎狭窄が難治性ME/CFSと起立性症状の病因に寄与していたことを示唆しています。
線維筋痛症との関連研究
線維筋痛症とME/CFSは症状の重複が大きい疾患です。270名の線維筋痛症患者を対象とした研究では、誰も以前に頚椎脊髄症と診断されていませんでしたが、以下の所見が得られました。
- 首・背中の痛み(96%)
- 歩行の不安定性(86%)
- 主観的な握力低下(83%)
- 知覚異常(80%)
- めまい(71%)
- 手足のしびれ(69%)
そして、C5/6椎間板レベルでの前後方向の脊柱管径が10mm以下の患者が46%に達しました。この研究の一部の患者(40名)が外科的治療を受けた結果、疼痛、疲労、認知機能の改善、うつ病や不安の軽減、生活の質(SF-36)の向上が報告されています。
◆ 【最重要】レントゲンによる画像の確認が必要な理由
アトラス・オーソゴナル・カイロプラクティックでは、安全かつ効果的な施術を行うために、レントゲン(CT)撮影が必要となります。
- 正確な骨の位置把握: アトラスの微細なズレは、肉眼や触診だけでは正確に判別することができません。人それぞれ異なるアトラスのズレを細かく把握するには、精密な画像情報が不可欠となります。
- オーダーメイドの施術計画: レントゲン分析によって、患者様個々の状態に合わせた、最適な調整の方向や角度を導き出します。これにより、的確なアプローチが可能となり、身体への負担を最小限に抑えながら最大の効果を目指します。
- 安全性の確保: レントゲン写真を事前に確認することは、正確な調整の方向や角度を導き出すだけでなく、奇形などの確認なども含めて、施術の安全性を高める上で極めて重要な要素となります。

当オフィスで依頼しているCT画像の一例
◆ 実際の症例
症例1(40代女性)
風邪をひいた後から徐々に疲労感が強くなり、発症から約1年半経過した時点で来院されました。発症後は、家事をするだけで数日間寝込んでしまう状態で、外出もほとんどできない生活が続いていたとのことです。
初回来院時の状態:
- 起床時から強い倦怠感
- 軽い家事でも翌日以降に極度の疲労感(労作後の消耗)
- 集中力の低下、ブレインフォグ
- 睡眠の質が悪く、朝起きても疲れが取れない
提携クリニックでのレントゲンを基に、1回目の施術後、「頭がスッキリした感じがする」とのこと。3回目の施術後には「少し動いても以前ほど疲れなくなった」と変化を実感されました。
8回目の約2か月後には、「連続して2時間ほど家事ができるようになった。買い物にも週2回行けるようになった」と活動レベルの向上が見られました。
約4か月後には、「以前の7割程度まで回復した感じ。友人とランチに行けるようになった」と喜びの声をいただきました。その後も定期的なメンテナンスを継続し、現在も良好な状態を維持されています。
症例2(30代男性)
学生時代から慢性的な疲労感と首・肩のこりに悩まされており、社会人になってから症状が徐々に悪化。発症から約3年経過した時点で来院されました。
初回来院時の状態:
- 常に体が重く、午後になると集中力が著しく低下
- 週末は寝て過ごすことがほとんど
- 首から後頭部にかけての重だるさ
- めまい、ふらつき
- 睡眠は長時間とっても疲れが取れない
提携クリニックでのレントゲンを基に、初回の施術後、「首が軽くなった。視界が明るくなった感じがする」との感想。施術を重ねるごとに、首・肩の重だるさが軽減していきました。
約1か月後(施術6回目頃)には、「週末に寝込むことがなくなった。趣味のゲームができるようになった」と改善が見られました。
約3か月後には、「仕事が終わっても疲労感が以前より少ない。休日に友人と出かけられるようになった」と活動範囲が広がりました。
約半年後の現在、「体調の波はあるものの、以前のような極度の疲労感はなくなった。仕事も支障なくできている」とのことで、月1回程度のメンテナンスで良好な状態を保たれています。
◆ よくあるご質問 Q&A
Q1: 長年患っている慢性疲労症候群でも改善の可能性はありますか?
はい、可能性があります。発症後の期間が長い場合でも、アトラス・オーソゴナル・カイロプラクティックによって上部頚椎の環境を改善することで、脳幹への血流や神経機能の回復が期待できます。ただし、状態によって改善までの期間や程度は個人差があります。まずはご相談ください。
Q2: 施術は痛いですか?
当オフィスでの施術の際に痛みを感じることはほとんど無く、小さなお子様やご高齢の方も安心して受けていただいております。ただ、お体の状態を確認するために様々な検査を行います。その際に多少痛みを再現させる場合がありますが、状態をみながら慎重に行いますのでご安心ください。
Q3: 薬や他の治療と並行して行っても大丈夫ですか?
はい、大丈夫です。アトラス・オーソゴナル・カイロプラクティックは、体の根本的な回復環境を整えることを目的としており、従来の治療法と組み合わせて行うことで、相乗効果が期待できると考えられます。ただし、現在受けている治療については、担当医にもご相談されることをお勧めします。
Q4: どのくらいの期間通う必要がありますか?
慢性疲労症候群の重症度や罹患期間、個人の回復力によって大きく異なります。初期段階では週1〜2回程度の施術をお勧めし、症状の改善に応じて間隔を空けていくのが一般的です。まずは検査を行い、お一人おひとりに合った施術計画をご提案させていただきます。
Q5: 保険は使えますか?
現在、日本ではカイロプラクティックに対して保険は適用されませんので、すべて実費治療となります。
◆ あきらめないでください
慢性疲労症候群(ME/CFS)は、患者さんの生活の質を著しく低下させる深刻な疾患ですが、海外の研究では上部頚椎の問題との関連性が次々と報告されています。脳幹への血流改善や神経機能の最適化が、慢性疲労症候群の症状改善につながる可能性が科学的に支持されています。
北川カイロプラクティックでは、精密なレントゲン分析に基づき、根本的な問題を解決することで、あなたの自己回復能力を最大限に引き出すお手伝いをしたいと考えています。
「もう治らないかもしれない」とあきらめかけている方、様々な治療を試しても改善が見られなかった方、日常生活を取り戻したいと願っている方。
アトラス・オーソゴナル・カイロプラクティックという新しい可能性を、ぜひ一度ご検討ください。
お悩みの方はぜひ一度、ご相談ください。
【引用・参考資料など】
- Costa, D. et al. Brainstem Perfusion is Impaired in Chronic Fatigue Syndrome. QJM. 1995; 88(11):767-773.
- Rowe, P.C. et al. Improvement of severe myalgic encephalomyelitis/chronic fatigue syndrome symptoms following surgical treatment of cervical spinal stenosis. J Transl Med. 2018; 16:21.
- Rowe, P.C. et al. Case report: Recurrent cervical spinal stenosis masquerading as myalgic encephalomyelitis/chronic fatigue syndrome with orthostatic intolerance. Front Neurol. 2023.
- Bragée, B. et al. Signs of Intracranial Hypertension, Hypermobility, and Craniocervical Obstructions in Patients With Myalgic Encephalomyelitis/Chronic Fatigue Syndrome. Front Neurol. 2020; 11:828.
- Matsuishi, T. et al. Possible involvement of the autonomic nervous system in cervical muscles of patients with myalgic encephalomyelitis / chronic fatigue syndrome (ME/CFS). BMC Musculoskelet Disord. 2021; 22:422.
- https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC10296927/
- https://atlasorthogonality.com/wp-content/uploads/2021/11/Bow-Hunters-Syndrome-following-AO-care…_.pdf
- https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/30846915/
- 日本医療研究開発機構(AMED)障害者対策総合研究開発事業 神経・筋疾患分野「慢性疲労症候群に対する治療法の開発と治療ガイドラインの作成」研究班
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